世界のナシの三大品種は、日本ナシ(和ナシ)、西洋ナシ、中国ナシの3つ。
この中でもっとも生産量の多いのは・・・中国ナシだ。
不思議に思うかもしれない。和ナシや西洋ナシは知っているが、中国ナシっには馴染みがない。日本には和ナシがあるので輸入していないということだ。
しかも、中国ナシの生産量は世界全体の70%を占めているのだ。
残り30%の大半は西洋ナシで、和梨の生産量はわずか1%にすぎない。
ええっと驚くトリビアだ。
中国ナシは、西洋ナシと同じようにひょうたん型をしている。ということは、世界のほとんどの人は、ナシの実は、ひょうたん型と思っており、和ナシのように丸いナシを妙な果実だと思うというのが世界の常識だ。
和ナシと中国ナシや西洋ナシは、基本的に食感が異なる。和ナシは、樹上で熟して収穫するが、中国梨や西洋梨は、追熟といって、収穫後、しばらく寝かせて果肉がやわらかく香りが立ってくるまで待って出荷する。
和ナシは、英語でナシペアーとかジャパニーズペアーとか呼ばれる。果肉のシャリっとした食感から、「砂のナシ」(sand pear)とも呼ばれたりする。
ちなみに、日本国内での生産量は、千葉県、茨木県、栃木県がベスト3。
奈良県は、大阿太高原が主産地で全国生産量の1%ほど。品種別栽培面積では二十世紀ナシが5位にランキングされている。二十世紀ナシに限って言えば、大阿太高原は全国に特筆すべき名産地だ。
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