クロスジギンヤンマ 
  
 ヤンマ科 クロスジギンヤンマ  
   
   
 
  ビオトープで産卵し、ヤゴから脱皮して成虫になる様子を観察できるトンボの代表。鮮やかな緑と青の体色を黒い輪郭でなぞったような模様が美しいヤンマだ。クロスジギンヤンマは、止水の池を棲み処に選ぶ。ヤンマでも大型のギンヤンマは流れのある谷川を選ぶ。そのため、ヤゴの姿は、ギンヤンマは平べったく水の抵抗を受けにくい。クロスジギンヤンマのヤゴは、ぽってりとしている。
 クロスジギンヤンマのヤゴから成虫への脱皮が見られるのは4月の後半から5月の初め頃。夜、水中から水草の茎をよじ登り、脱皮して夜明けを待って羽根を乾かし空に飛び立つ。
 ヤゴからトンボになるまでの間は、命がけだ。水上にせりあがってくるときにはカエルという天敵も待ち構えている。脱皮が上手くいかず、そのまま死んでしまうこともある。命をつなぐことは、奇跡のようなことだと教えてくれる。
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